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JBIG meets art galleryの挑戦。

この度、私たちJBIGとP.G.C.D. JAPANは現代アートと社会をつなぐ仕組み「JBIG meets art gallery」の挑戦を始めるため、東京 南青山本社に現代アートギャラリーを併設しました。

この2年間、コロナ禍で苦しむ社会とお客様のお話を伺いながら、私たちができる貢献とは何か考えてまいりました。
そしてオンライン、オフラインを活用した新たな貢献の形として生まれたのが「JBIG meets art gallery」です。

このギャラリーは、P.G.C.D.のお客様だけでなく、多くの方が現代アートに触れる場を創るというもの。作品そのものの美しさだけでなく、アーティストの作品に込めた思い、生活、人生、日本のアート文化そのものを、より身近に感じていただく場として考えました。

ここで、私たちの「美しさ」の形をこれまでとは少し違う場所で活かす挑戦についてお伝えさせてください。

野田泰平

野田泰平

お客様と社会をつなぐ、現代アートと社会をつなぐ、

「ものを買う=未来を選択する」成熟しつつある社会に向けて

ものを買う行為は、未来を選択する行為でもあると考えます。消費するだけの時代は終わり、環境に配慮された商品を選ぶ人が増えつつある今、何気ない日用品の購入のひとつも、未来への積み重ね。その思想に、多くのお客様から共感の声をいただいています。

一方、アートを購入するということは、本来は人々の生活を豊かにするごく身近なこと。欧米では、富裕層でない方もアートを購入し、自宅に飾るなどして親しむ文化があります。またアートを購入するということは、アーティストたちの未来を育むという側面もありました。ただ、日本でその文化、習慣が少なく社会全体に根付いていません。触れる場所と得る仕組み、親しむ文化さえあれば、アートは今以上に、私たちの生活へ彩りを与えるはずです。

未来のゴーギャン、モネのために 私たちがいまできること。

現代アート作品の価値は、2つあると思います。1つは、作品そのものが持つ価値。作者が取り上げたテーマ、伝えたいメッセージ、表現技法などから、私たちの心は揺さぶられ感動します。所有欲を満たし、作者とつながっている感覚を生み、空間に彩りを与え、穏やかな気持ちにさせてくれる。

もう1つは、時間とともに生まれる価値。3年前に私が京都芸術大学の椿昇教授と出会ったことから、京都芸術大学の学生の作品をコレクションすることになりました。その数年後、卒業生の個展が開かれると聞いて伺ったところ、アーティストの成長に驚かされました。それはもう幸せなことで、過去のアーティストの作品との出会いが今につながったことが嬉しく、その変化を楽しめることも喜ばしい、この体験価値こそ現代アート作品ならではと強く感じました。

ギャラリー イメージ写真

“作品自体の価値と、時間経過とともに感じる価値。”これらの美は、P.G.C.D.の考える「美しさ」の概念と近いものです。本質的な美しさは、外見だけでなく、人の心と時間が作り出すもの。作者との対話、作品の成長、作品から得られる感動すべてが、アートの価値なのではないでしょうか。

P.G.C.D.が追求する美を、アート市場にも活かす。

P.G.C.D.は、シンプルな美しさの仕組みを追求してきたブランドです。これまで培ってきた “身も心も、そして地球環境もより美しくする仕組み”を、日本のアート産業にも活かしていきます。それによって、本来アートが持つ生活に彩りを与えるという関係性を、お客様と社会にとって身近なものにできたらと考えています。

「JBIG meets art gallery」は、京都芸術大学生、卒業生をはじめ、若手の現代アート作品を展示してアートに触れる機会を作り上げ、企業がお客様と一緒になって社会を応援し、日本の現代アート文化に貢献できる仕組みです。
また、遠方により来館が難しい方のために、オンライン上で閲覧可能にしながら、NFTの仕組みを使った所有権の共有を可能にする計画もしています。
資産価値に注目されがちなNFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)を、「JBIG meets art gallery」ではより本質的な意図をもって活用したいと考えています。

資産としてではなく、生活に彩りを与えるアート。

本来、アートは私たちの生活を豊かに彩るものです。江戸時代に生まれた浮世絵は今でいうフライヤーで、話題の役者や相撲取りの今を伝える情報誌の役割も担っていました。庶民が収集して楽しむ側面もあったそうです。
アートは建築との関連性も高く、襖絵や、屏風絵、欄干の彫り物は、投資目的ではなく住環境のために作られた日本の美。経年により価値が上がったものもありますが、本来の目的は生活を豊かにするためのものなのです。

コロナ禍で住環境にアートを取り入れる人が増えつつあるいま。自宅で過ごす時間が増え、より居心地の良い空間を求めて、アートを飾ろうと検討する人が増えていくことで、アートの需要は今後一層高まるのではないでしょうか。
その流れを応援するために、複数人でアートを共有する、新しい感覚がNFTの可能性に含まれると思っています。1点ものの絵画を家に飾る場合、多額の購入費用と管理が必要です。しかし、1つのアートを複数人で分割購入し共有することが、NFTの技術を活用すれば可能になりました。

NFTを活用して仮想鑑定書・保証書のようなものを実現すれば、デジタルデータであっても作者、所有者をはっきりと示し、コピーではない「唯一の価値」を証明できる。また、NFTの技術は、アートを複数人で所有することも可能にしました。作品のオーナー権を複数人で共有することで、少額でも作品を所有できる仕組みを「JBIG meets art gallery」は生み出そうとしているのです。

作品のオーナーは「JBIG meets art gallery」で鑑賞できるほか、手元のスマホ、パソコンへの画像保存、印刷して自宅に飾ることも可能に。支払いにP.G.C.D.が発行しているクーポンを活用いただくことで、お客様にもアートをより身近に感じていただく機会を創出できると考えています。私たちは、作品を楽しむだけでなく、作者の支援、価値の共有を可能にする新しい展示スタイルを目指しています。

「JBIG meets art gallery」は現代アートの文化を育てる場。個別の作者を応援するだけなら、クラウドファンディングで可能ですが、このギャラリーでは多くのアーティストと作品の接点を生み出し、アーティストたちはゲストとの交流から自分の価値を知り、対価を得て、制作に集中できる。いわば、アーティストと社会をつなぐ文化交流の場です。

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Artist アーティスト紹介

cartwheel galaxy

鬼頭健吾

スキージを用いて書の一筆の様に即興的に描いた作品

鬼頭健吾

鬼頭健吾(Kengo Kito)

1977年愛知県生まれ。京都芸術大学大学院教授。
2001年名古屋芸術大学絵画科洋画コース卒業後、2003年京都市立芸術大学大学院美術研究科油画修了。
主な個展に原美術館ARC「Maltiple StarⅠ,Ⅱ,Ⅲ」展、グループ展には、森美術館「六本木クロッシング2007:未来への脈動」展、国立新美術館「アーティストファイル」展、エルミタージュ美術館「Mono No Aware」展、高松市美術館「ギホウのヒミツ」展、2020年、京都市京セラ美術館にてリニューオープン後、初の展覧会として個展「Full Lightness」が開催された。
2021年Japan House LAにて個展「Reconnecting」。
2008年五島記念文化賞を受賞しニューヨークに1年滞在し、その後ドイツベルリンにて制作活動。
フラフープやパラソルなど、工業製品を空間に充満させることにより作品化したり、近年は布や鏡などを建物の構造や自然および人工の光といった環境に接続、干渉する作品を発表している。
ありふれた日常のもので現代社会を軽やかに批評する作家として国内外から高い評価を受ける。

“X” 大庭大介
Photo by Nobutada Omote

X

大庭大介

2020

“X”は、自作のスキージを使用し、まず、右上から左下へ、次に、左上から右下へ、最後に左から右へと、「点の集合=線の集合=面」を画面に刻む。この上からプラチナ箔を貼り、透明(青)のアクリルメディウム何層も塗り重ねた作品である。
交差し、刻まれた3つの溝=面は、鑑賞者と光の関係により「X、y、/ 」と変化する。

“0NE” 大庭大介
Photo by Nobutada Omote

0NE

大庭大介

2019

“0NE”は24金箔でコーティングしたガチョウの卵の中にラピスラズリの絵具を入れ、これを、支持体の上に投げつけた作品である。
天空を宿した黄金の卵=点は、画面に強く衝突することで、中心から外へ、放射状の「面」となり、新たな大地をつくりだす。

“UNTITLED” 大庭大介
Photo by Nobutada Omote

UNTITLED

大庭大介

2019

“UNTITLED”は、まず、大量のアクリル絵具と自作のスキージを使用して、画面上下から画面中心に向かって傾斜をつける。そこへ、透明な絵具、シアン、マゼンタ、イエロー(色の三原色)を1色ずつ、交互に何層にも流し込んだ作品である。
法則と偶然によって生まれた大地、空から降ってきた色彩の海は、セカイを創造する。

大庭大介

Photo by You Ishii

大庭大介(Daisuke Ohba)

1981年静岡県生まれ。画家。2007年東京藝術大学大学院美術研究科油画研究領域修了。
絵画を「場」と捉え、「絵画=セカイ」を創造する。
「関係、偶然性、光、次元、行為」を手がかりに、東洋と西欧の絵画の歴史的手法を横断することにより絵画史を再考する。
自作の描画道具と、光により色彩が変化しつづける偏光顔料やホログラム顔料、地球外のマテリアルである隕石から抽出した絵具、古代の顔料など、特殊な絵具を用い、過去、現在、未来の時間軸の創造を試みる。
それらは、必然性と偶然性を共存させた独自の方法論をもとに、私たちの目前で起こる多様な現象を構成するセカイを創造する。

(近年の主な個展、グループ展歴)
主な個展
2021
「絵画-現象の深度」
SCAI THE BATHHOUSE(東京)
2019
「大庭大介 個展」
ガトーフェスタ・ハラダ本社ギャラリー(高崎)
2017
「大庭大介 個展」
SCAI THE BATHHOUSE(東京)
2012
「大庭大介 個展」
SCAI THE BATHHOUSE(東京)
2011
「The Light Field」
大和日英基金(ロンドン)
2009
「The Light Field -光の場-」
SCAI THE BATHHOUSE(東京)・magical ARTROOM(東京)

主なグループ展
2021
「太陽」
MtK Contemporary Art(京都)
2020
「New Paintings from Kyoto-Kaoru Usukubo and Daisuke Ohba」
LOOCK Galerie(ベルリン)
2019
「INTERPRETATIONS,TOKYO ―17世紀絵画が誘う現代の表現」
原美術館(東京)
2018
「The Ubiquity of Borders:Japanese Contemporary」
Gallery Baton(ソウル)
2017
「白の表現力~現代のコレクションから~」
静岡県立美術館(静岡)
2016
「静岡県立美術館 新収蔵品展」
静岡県立美術館(静岡)
2015
「タグチヒロシ・アートコレクションパラダイムシフトてくてく現代美術世界一周」
岐阜県立美術館(岐阜)
2014
「NATURES DUET:SELECTED WORKS BY JORGE MAYET&DAISUKE OHBA」
FAJAM FOUNDATION(ドバイ)
2013
「The Islands of the Day Before」
開渡美術館 (KdMoFA)(台北)
2012
「超群島ライトオブサイエンス」
青森県立美術館(青森)
2011
「ECOSOPHIA ~アートと建築~」
堂島リバービエンナーレ2011(大阪)
2010
「時の遊園地」
名古屋ボストン美術館(名古屋)

(コレクション)
ピィゴッツィ・コレクション(ニューヨーク)
ドリス・ヴァン・ノッテン(東京・青山)
ビームス、東京
日本航空、羽田空港国内線桜ラウンジ
静岡県立美術館(静岡)
田口コレクション
裏磐梯高原ホテル(福島)
高橋コレクション
Long Museum 龍美術館(上海)

(ステートメント)
「未詳の法則」は、宇宙空間を浮遊していた隕石たちを互いに衝突させ、塊を作った。
そこに、天と地が生まれ、私たちは誕生した。私たちは、その場を地球と名付け、触覚を持つ地表と、触覚を持たない大気の「あいだ」に立ち、一方向に流れる時間の中で呼吸をしている。
「投げた石が湖に落ち、その波紋が世界を生み出す。」
この世界の未詳法則は、常に現実のキャンバスに隠顕し、私は神の一手を模倣する。

“Particle-Toy-Deer (family)
” 名和晃平
photo: Nobutada OMOTE | SANDWICH

Particle-Toy-Deer (family)

名和晃平

2021

オブジェクトの表皮を炭化ケイ素の粒で覆う「Particle」。一粒一粒が周囲の光を反射し、微かな煌めきの集まりとなる。

名和晃平(Kohei Nawa)

彫刻家/Sandwich Inc.主宰/京都芸術大学教授
1975年生まれ。2003年京都市立芸術大学大学院美術研究科博士課程彫刻専攻修了。

Abstract Unicorn Wall Hunging

y u t a o k u d a

この立体シリーズは、壊れたり、不必要になり一度は人がゴミと判断し、捨てたり、捨てようとしたものを、SNSやインターネットを使い集めて、修復し、そこにペイントすることで、もう一度大切にしてもらえるアート作品に変えようという思いから生まれたシリーズです。

“Abstract Flowers (Pearl White x Gold)” y u t a o k u d a

Abstract Flowers
(Pearl White x Gold)

y u t a o k u d a

コロナをきっかけに日々の当たり前だと思っていたことが、実は特別な出来事だったと気付き、その当たり前に感謝し、その思いを作品にしたいと思いから’with gratitude’というテーマで、鑑賞者に感謝を伝える「花」を描いています。 絵の具の混ざった偶発的な部分を、極細のペンでアウトライン化していくことで『偶然』を『必然』変えていくような描き方をしている。

y u t a o k u d a

y u t a o k u d a

犬山市生まれ
神奈川県在住

Profile: コロナをきっかけに日々の当たり前だと思っていたことが、実は特別な出来事だったと気付き、その当たり前に感謝し、その思いを作品にしたいと思いから’with gratitude’というテーマで、鑑賞者に感謝を伝える「花」を描いています。 絵の具の混ざった偶発的な部分を、極細のペンでアウトライン化していくことで『偶然』を『必然』変えていくような描き方をしている。 これまでは、無意識下に投影された自身のかけらを、 “beautiful foodchain”(美しき食物連鎖)と"colourful black"(色とりどりの黒) というコンセプトのもと、 花や生きものをモティーフとして視覚言語化し、再構築しており、 自然の摂理の美しさを描くと同時に、美と醜、愛と憎しみ、 生と死など相反するテーマを1枚の絵の中に表現していました。 作品の表現手法はここ数年で、計算した線のみで構成された 細密画から、「偶然性」をテーマとした作品へと変化してきており、墨のにじみや、アクリル絵の具の混ざり具合から 偶然に生まれた凹凸の中からアウトラインを抽出し花などのモティーフを描いていきます。 現在は、個展やアートフェアなど国内外問わず精力的に作品を発表し続けている。

Biography:
・2016 -
退社後、デザイナーとしてではなく、アーティスト”yutaokuda”として活動再開
・2012 - 2016
ファッションブランドTAKEO KIKUCHIにてデザイナーとして勤務
・2010 -
M.A. Fashion Design Course, ISTITUTO MARANGONI, London, U.K. 卒業 Solo Exhibition:
・2021 10 13 - 19
銀座の美の起原にて<個展>を開催
・2021 10 06 - 11 07
NYのMizuma & Kipsにて<個展>を開催
・2021 09 06 - 12
名古屋のGallery Blankaにて<個展>を開催
・2021 06 06 - 06 12
渋谷のElephant Studioにて<個展>を開催
・2021 03 27 - 04 04
北品川のGallery 201にて<個展>を開催
・2021 02 13 - 02 20
銀座の美の起原にてアートユニット「yueru」として<個展>を開催
・2020 12 04 - 12 09
銀座の美の起原にてアートユニット「yueru」として<個展>を開催
・2020 11 25 - 12 03
銀座の石川画廊にて<個展>を開催
・2020 10 16 - 25
用賀のEllipse Tokyoにて<個展>を開催
・2020 08 01 - 31
渋谷のLiving Room Cafeにて<個展>を開催
・2020 06 05 - 07
北品川のGallery 201にて<個展>を開催
・2020 03 20 - 30
北品川のGallery 201にて<個展>を開催
・2020 02 01 - 31
渋谷のウエマツのショーウィンドウにて<個展>を開催 
・2019 12 24 - 29
名古屋のGallery Blankaにて<個展>を開催
・2019 12 08 - 15
用賀のEllipse Tokyoにて<個展>を開催
・2019 10 04 - 14
神戸のWorld Timesにて<個展>を開催
・2019 08 09 - 08 18
要町のNishiike Martにて<個展>を開催
・2019 06 26 - 07 25
東急プラザ銀座Kiriko THE Museumにて<個展>を開催
・2019 06 01 - 23
表参道のREFECTOIREにて<個展>を開催
・2019 03 16 - 25
北品川のGallery 201にて<個展>『Boundary line of bleeding』を開催
・2019 02 25 - 03 02
銀座の美の起原にてアートユニット「yueru」として<個展>を開催
・2018 09 15 - 24
北品川のGallery 201にてアートユニット「yueru」として<個展>を開催
・2018 09 15 - 24
北品川のGallery 201にてアートユニット「yueru」として<個展>を開催
・2018 08 30 - 09 19
松江市の一畑百貨店にて<個展>を開催 ・2018 08 04 - 05 浅草橋のHULIC HALLにてアートフェア『Independent』にアートユニット「yueru」として参加 (高橋正宏賞授与)
・2018 06 18 - 24
京橋のGallery KUBOTA別館にてグループ展『Work in Progress』に参加
・2018 05 01 - 06 30
名古屋のGolden Child Cafeにて<個展>を開催
・2017 12 01 - 12 17
表参道のSPOON BILL南青山にて<個展>を開催
・2017 11 14 - 11 19
名古屋のGallery Blankaにて<個展>を開催
・2017 06 17 - 25
北品川のGallery 201にてを開催
・2017 03 04 - 12
要町のなんてんcafeにて<個展> & を開催
・2016 12 16 - 27
用賀のEllipse Tokyoにて<個展>を開催
・2016 11 01 - 05
中目黒のSpace Mにて<個展>を開催
・2016 07 02 - 10
表参道のREFECTOIREにて個展『Colourful Black』を開催
・2016 07 01 - 13
表参道のROCKETにてグループ展『IN MY MODE』に参加
・2016 05 21- 29
北品川のGallery 201にて個展『Colourful Black』を開催
・2016 04 23 - 05 01
用賀のEllipse Tokyoにて個展『Line’s Creature』を開催
・2016 03 22 - 30
渋谷のHot Buttered Clubにて個展『Line’s Creature』を開催 Group Exhibition:
・2021 11 11 - 30
京橋のTokyo Square gardenにて『Art in Tokyo YNK』に参加
・2021 11 04 - 15
天王洲アイルのWhat Cafeにて『Diversity』に参加
・2021 09 25 - 26
銀座の蔦屋書店にてグループ展に参加
・2021 08 11 - 08 17
東京の東京大丸にて『ブレイク前夜展』に参加
・2021 07 31 - 08 09
福岡のWhaskにて『artworks fukuoka』に参加
・2021 07 30 - 08 08
銀座の石川画廊にてグループ展に参加
・2021 05 26 - 06 15
名古屋のJR名古屋タカシマヤにてグループ展に参加
・2021 04 23 - 05 14
天王洲アイルのWhat Cafeにて『2nd Session』に参加
・2021 04 21 - 27
大阪の梅田大丸にて『ブレイク前夜展』に参加
・2021 04 19 - 25
京橋のTomohiko Yoshino Galleryにて『ブレイク前出演夜記念展』に参加
・2021 04 01 - 04 14
麻布のbetween the arts galleryにて『FLOWER EXHIBITION 』に参加
・2021 03 20 - 31
渋谷のBunkamura Galleryにて『Bunkamura Gallery Selection 2021』に参加
・2021 03 18 - 21
祐天寺のWHYNOT. TOKYOにて『Colourful Power』を開催
・2021 03 15 - 17
渋谷のヒカリエのCube 1,2,3にて『I am B tokyo 2021』に参加
・2021 02 19 - 21
天王洲アイルのWhat Cafeにて『ART MARKET』に参加
・2021 02 15 - 03 14
麻布のbetween the arts galleryにて『Flower展』に参加
・2021 01 15 - 02 28
渋谷スクランブルスクエアにてArt technologes POP UP galleryに参加
・2020 11 20 - 12 20
馬喰町ログズビルにて100人10に参加
・2020 11 08 - 30
月ノ出画廊にて『虫展』に参加
・2020 08 17 - 24
北品川のGallery 201にてグループ展『カエル展』に参加
・2020 08 09 - 31
月ノ出画廊にて『カラフルシャワー展』に参加
・2020 07 21 - 29
銀座の美の起原にて『ちいさな宝物展』に参加
・2020 06 25 - 29
『KENZAN 2020』に参加
・2020 02 20 - 22
roomsにてBucephalusと合同で出展
・2020 01 08 - 20
銀座の美の起原にて『新春 Selection展 』に参加
・2019 09 19 - 28
銀座の美の起原にて『Monochrome』に参加
・2019 08 24 - 09 01
高津のおふろ荘にて『おふろ荘始めました展』を開催
・2019 06 21 - 30
北品川のGallery 201にてグループ展『カエル展』に参加
・2019 04 05 - 07
自由が丘のLe ciel blueにてグループ展に参加
・2019 03 26 - 03 31
芦屋のWORLD TIMES GALLERYにてアートユニット「yueru」としてグループ展に参加
・2018 10 26 - 11 04
用賀のEllipse Tokyoにてグループ展『Skull展』を開催
・2018 04 20
中目黒のSmilesにて開催された『クリエイティブ夜会』にて二人展を開催
・2018 03 27 - 05 11
香港のSansiao Galleryにてグループ展『Homage』に参加
・2018 02 11
渋谷のヒカリエにて開催の『三十路祭り』に出展
・2017 10 03 - 10 08
原宿のL'illustre Galerie LE MONDEにてグループ展『点と線、そして気配。』に参加
・2017 09 22 - 10 01
四谷のArt Complex Centerにてグループ展『868788展』に参加
・2017 08 19 - 20
浅草橋のHULIC HALLにてアートフェア『Independent』に「yueru」として参加 (吉田広二賞・高橋正宏賞授与)
・2017 04 14 - 04 17
清澄白河のSOCIAL SPACE KIYOSUMIにてグループ展に参加
・2017 03 24 - 04 09
中目黒のMDP GALLERYにてグループ展『Sakura Pink展』に参加
・2017 01 31 - 02 05
四谷のArt Complex Centerにてアートフェア『大細密受賞展』に参加
・2016 09 30 - 10 06
原宿のラフォーレにてグループ展『Keep A Breast Tokyo Love Show 2016』に参加
・2016 08 25 - 27
表参道Valmuerにてグループ展『ventneuf 2017ss Exhibition with yutaokuda』に参加
・2016 08 02 - 07
四谷のArt Complex Centerにてアートフェア『大細密展』に参加 (優秀賞授与)
・2016 07 01 - 13
表参道のROCKETにてグループ展『IN MY MODE』に参加
・2016 06 19
渋谷のGallery Concealにて『Garden』に参加
・2016 06 16 - 19
四谷のArt Complex Centerにて『ACT』に参加
・2016 05 27 - 06 08
表参道のROCKETにて企画展『Mode Mood』に参加
・2016.02.05 - 07
原宿のZOOMANにてグループ展『AC展』に参加 Art Fair:
・2021 09 22 - 26
Art Fair Asia FukuokaにTomohiko Yoshino Galleryより参加
・2021 08 07 - 08
竹芝の東京ポートシティ竹芝にてアートフェア『Independent』に参加
・2021 05 14 - 16
ART BUSANにGallery Edelより参加
・2021 02 12 - 14
ART NAGOYA 2021にTomohiko Yoshino Galleryより参加
・2020 12 19 - 20
竹芝の東京ポートシティ竹芝にてアートフェア『Independent』に参加
・2020 09 17 - 21
寺田倉庫にて開催された『art TNZ』にTomohiko Yoshino Galleryより参加
・2019 10 17 - 21
台北のアートフェア『ART Taipei』にTomohiko Yoshino Galleryより参加
・2016 07 31
浅草橋のHULIC HALLにてアートフェア『Independent』に参加 Collaboration:
・FANO 『恩返紙project』バンダナ&CAMINO扇子 アート提供
・Nobuyuki Matsui 18S/S ・5351 POUR LES HOMMES Collaboration T-shirts
・Nehanne MIHARA YASUHIRO 17S/S Collection アート提供(ロゴデザイン、写楽、タトゥーデザイン etc..)
・2016 Fall Vol.13 表紙

and more....

“1:37:51” Mina Katsuki

1:37:51

香月美菜

2019

“0:15:43” Mina Katsuki

0:15:43

香月美菜

2021

私の絵画は絵具を見るための絵画だ。
絵具の存在を表現するために、一筆書き (one stroke) で完成させるという、自分の感情や描く行為を最小限に抑えた方法で作品を作り始めた。
しかし同じことを何百回も繰り返していく中で、その時の環境や身体の状態が痕跡として作品に残っていることに気が付いた。 それは、目の前に広がる山のような大量の絵具を一筆で引き延ばすときに、私は絵具を制御しようするが、絵具はそれに反発してくるため、制御しきれなく残ってしまった痕跡だ。
私はその痕跡を残さないために身体を鍛え、絵具との一瞬の闘いで相手を制しようと白いキャンバスへ向かう。

香月美菜
photo by Kenryou Gu

香月美菜

1989年福岡県生まれ

学歴:
2014
九州産業大学 芸術学部 美術学科 卒業
2016
京都造形芸術大学大学院 芸術表現選考 ペインティング領域 修了

受賞歴:
2015
「トーキョーワンダーウォール 2015」 TWW 賞
2016
「第三回 CAF 賞」 入選
「a.a.t.m.2016」shu uemura 賞
2017
「第 32 回 ホルベインスカラシップ」

個展:
2017
「憧憬 - あと r」福住画廊 (大阪)
2018
「241-294 Chroma」福住画廊 (大阪)
「香月美菜 新作展」Gallery M.A.P (福岡)
2019
「From one stroke」WINWIN ART 未藝術 (高雄)
2020
「From one stroke 2」 庵町家ステイ (京都)
2022
Yumiko Chiba Associates (東京) * 予定

主なグループ展:
2014
「Way we draw」交流展 国立台北芸術大学(台北)
2015
「 一枚の絵画の力」京都造形芸術大学(京都)
2016
「Insecure tide land」Frees Art Space(台北)
「AFAF Awards 2016」福岡アジア美術館(福岡)
「a.a.t.m 2016」丸の内ビル(東京)
「第三回 CAF 賞展」3331 Arts Chiyoda(東京)
「トーキョーワンダーウォール 都庁」東京都庁(東京)
2017
「Artotheque exhibition」uJung Art Center (ソウル)
「不安的海補地 Insecure tide land」WINWIN ART 未藝術(台湾)
2018
「THE NEXT 10 ARTISTS」阪急うめだ本店 (大阪)
「第9回下鴨文化茶論」下鴨茶寮 (京都)
2019
「下鴨プレアデス」ARTISTS' FAIR KYOTO 2019 サテライト展 下鴨茶寮 (京都)
「November Island」WINWIN ART 未藝術 (高雄)
2020
「FINDING PROXIMITY」MODEKA (マニラ)
2021
「下鴨プレアデス 2021」ARTISTS' FAIR KYOTO 2021 サテライト展 下鴨茶寮 (京都)
WINWIN ART 未藝術(高雄)
2022
「GOLDMEMBER 2022」ARTISTS' FAIR KYOTO 2022 サテライト展 下鴨茶寮 (京都)

アートフェア:
2017
「TAIWAN ANNAUAL」(台北)
「SPOON ART SHOW 2017」(ソウル / uJung Art Gallery)
2018
「ARTISTS' FAIR KYOTO」 (京都)
「ART BUSAN」 (釜山 / uJung Art Center)
2019
「ARTISTS' FAIR KYOTO 2019」 (京都)
「アートフェア アジア 福岡 2019」 (福岡 / YOD Gallery)
「ART TAIPEI 2019」(台北 / YOD Gallery)
「ART KAOHSIUNG 2019」(高雄 / YOD Gallery)
2020
「ART FAIR PHILIPPINES」(マニラ / YOD Gallery)
「ONE ART TAIPEI 2019」( 台北 / YOD Gallery )
「artTNZ」(東京 / YOD Gallery)
2021
「Art Fair Tokyo 2021」(東京 / THE ANZAI GALLERY)
「Comtemporary Art Fair at HANKYU LUX -Game Changer-」阪急うめだ(大阪)
2022
「Art Basel Hong Kong 2022」(香港 / Yumiko Chiba Associates)

フェスティバル:
2016
「木津川アート 2016」 (京都)
2017
「Sasaran International Art Festival 2017」(マレーシア)

レジデンス:
2017
「Sasaran International Art Festival 」(マレーシア)
2018
「International Art Camp Ⅱ -2018 Solo・Indonesia」(インドネシア)
2019
「Hanoi Art Connecting 2019」(ベトナム)
「AIR 賀茂なす」(京都)

主なコーポレートコレクション:
Skye Niseko(CL Sterling & Son Japan 株式会社)
千島土地株式会社
ASTON MARTIN OSAKA(八光エルアール株式会社)
立志社
BnA Alter Museum(コロンビア・ワークス株式会社)
Universal Music Japan(ユニバーサルミュージック合同会社)
DMG 森精機株式会社
OCA TOKYO(三菱地所株式会社)
株式会社井上ビジネスコンサルタンツ
虎ノ門ヒルズレジデンシャルタワー (森ビル株式会社)

Last Hope(Last Hope Sun #33)” 藤元明

"Last Hope"("Last Hope Sun #33")

藤元明

海岸に漂着する海洋プラスチック(海ごみ)を鉄板の上で熱して圧力をかけながら溶かし、常温で再形成する絵画作品シリーズ。一般的に回収される海ごみは再生利用は困難であり、そのほとんどが焼却処分されている。海洋プラスチックがアート作品として価値が再生がされるなら、海ごみの最期の希望ではないだろうか。社会のシステムから外れた海ごみは回収が困難な場所ほど溜まり続ける。
"Last Hope"シリーズは、回収困難な海ごみのそばに道具を持ち込み制作するのが特徴で、世界中どこの浜でもこの制作方法が可能である。

“Fountain#Drifters” 藤元明

"Fountain#Drifters"

藤元明

「Fountain」は、エネルギーをテーマに作者が移動しながら撮影した映像を上下左右に鏡像配置、中心から外に向かって湧き上がるように展開する映像作品シリーズ。
"Fountain#Drifters"シリーズは海岸に漂着するプラスチックやぺットボトル、絡み合う漁網などを撮影。
画面の中央から湧き上がる色鮮やかなプラスチックは石油加工製品で、小さなエネルギーの塊と言えます。
我々が使わなくなった人工物は、国境に関係なく漂い湧き上がり続けているのです。

“Fountain#Drifters” 藤元明

"Fountain#Neustonplastics"

藤元明

Neuston:水表生物と、Microplasticsを合わせた造語「Neustonplastics」。
JAMSTECの調査船上から見渡す海面に海ごみは見当たらない。
しかし船からNeuston netを下ろし、20分ほど曳航し海表をすくうと小さなプラスチック片がどの海域でも必ず少量採れるのである。
地球の海表はマイクロプラスチックに薄く覆われているではないかという疑問から、"Fountain#Neustonplastics"では海面をモチーフに撮影。
様々な表情を見せる海面の映像には見えないマイクロプラスチックが必ず写っている。

藤元明|Akira Fujimoto

藤元明|Akira Fujimoto

アーティスト
1975年東京生まれ。東京藝術大学デザイン科卒業。
コミュニケーションリサーチセンターFABRICA(イタリア)に在籍後、東京藝術大学大学院修了。
東京藝術大学先端芸術表現科助手を経て、アーティストとして国内外で活動。
エネルギーを根幹のテーマとし環境問題や社会現象をモチーフにアートプロジェクト、インスタレーション、映像、絵画作品を展開。
海ごみのプラスチックを再利用する「Last Hope」シリーズ、映像作品「FOUNTAIN」シリーズ、絵画作品「Gravities」「Landslide」「Replacement」シリーズなど。
主なアートプロジェクトに「ソノ アイダ」「2021」「NEW RECYCLE®」、原爆や戦争、災害など社会的喪失の記憶をテーマとした国際プロジェクト「FUTURE MEMORY」など。

牡丹図 品川亮

牡丹図

品川亮

桜 品川亮

品川亮

桜 品川亮

桜図

品川亮

桜 品川亮

梅図

品川亮

【作家プロフィール】
1987年生まれ、大阪府出身。京都を拠点に活動。
琳派や狩野派、水墨画などの伝統的な日本の絵画をベースにしながら、現代的な要素を取り入れた作品を制作。歴史や伝統を再考し、現代美術の流れを組み込むことによって、新しい日本の絵画作品の可能性を拡張し続けている。掛け軸や襖絵といった表具にも積極的に取り組みながら、多様な手法を駆使して現代の空間と対峙している。国内外での展覧会にも多数参加。

【ステートメント】
東洋絵画の技法をベースに、文化的な歴史を再考しながら、現代における新しい絵画の可能性を拡張し続けている。掛け軸や襖絵といった表具などの伝統的な様式から現代の建築空間まで、幅広い表現をつくり出すことに積極的に取り組みながら「日本の絵画とは何か」を問いかけている

品川亮|Ryo Shinagawa

品川亮

個展
2022
踏青 (MITSUKOSHI CONTEMPORARY GALLERY / 東京)
2021
LANDSCAPE (oil by 美術手帖 ギャラリー / 東京)
2020
Nature’s first green is gold, (銀座 蔦屋書店/ 東京)
深海 (un petit garage / 東京)
GOLD, WHITE AND BLACK (AIR 賀茂なす / 京都)
2018
Apotic Utopia (Hotel Anteroom Kyoto / 京都)
2015
SHINAGAWA RYO solo exhibition (京都芸術的中心 / 京都)

グループ展
2022
伏線 (Eslite Gallery / 台北)
2021
じねんのいのち(CADAN 有楽町 / 東京)
2020
紫幹翠葉 (明治神宮ミュージアム / 東京)
VOLTA New York (Metropolitan West / ニューヨーク)
2019
アートフェア東京 ( 東京国際フォーラム)
ARTISTS’ FAIR KYOTO (同2018 / 京都文化博物館 / 京都)
呼吸する庭 (庵町家ステイ 筋屋町町家 / 京都)
One Art Taipei (台北西華飯店 / 台北)
2018
November island (win win art / 高雄)
Contemporary Talents of Japan (Ronin gallery / ニューヨーク)
京都府新鋭選抜展 (京都文化博物館 / 京都)
Spoon Art Show (KINTEX Exhibition Center / ソウル)
2017
刓、婉、完 (uJung gallery / 韓国 ソウル)
Taiwan Annual (Taiwan Expo / 台北)
无纸境 (X gallery / 大連)
insecure tied land (frees art space / 台北)
the international art exchange exhibition (HoMA / ソウル)
2016
じっと (anne mosseri-marlio galerie / バーゼル)

建仁寺塔頭 両足院 (京都)
天霊山 松林院 (京都)
ZOZO株式会社 (千葉)
タイガー魔法瓶株式会社 (大阪)
ユニバーサルミュージック合同会社 (東京)
日本航空株式会社 (東京)
三菱地所株式会社 (東京)
和久傳 (京都)
下鴨茶寮 (京都)
軽井沢マリオットホテル (軽井沢)
翠嵐 ラグジュアリーコレクションホテル京都 (京都)

生々世々-来 西垣肇也樹

生々世々-来

西垣肇也樹

生々世々-現 西垣肇也樹

生々世々-現

西垣肇也樹

日本列島の海は、文化などの出入りを調整する重要な弁を担ってきました。しかしグローバル社会においてその物理的な弁の効果は極めて薄く、日本はかつて経験したことのないおびただしい情報に脅かされています。しかし、わたしたち日本人はそのあやうさに目をそらし、自分の部屋に閉じこもるように日常を装い生きながらえようとしています。そんなのうのうと生きる箱庭を、山水図=桃源郷として表現しました。

西垣肇也樹(Hayaki Nishigaki)

西垣肇也樹(Hayaki Nishigaki)

2012年に京都造形芸術大学大学院修士課程芸術研究科芸術表現専攻修了
芸術祭のあり方を芸術からではなく、銭湯を取り巻く環境の双方で捉え直した『京都銭湯芸術祭』の企画出展や、敗戦国日本人の器としてのゴジラを、山水や円相などの日本古来の手法で描く水墨画など、領域を横断しながら表現の可能性を探る。

アメニ 森綾乃

アメニ

森綾乃

2019年

いつまでも完成しないように、あるいは完成したくないように描かれる
開放的な表現、完成を拒絶するその自由闊達な画法をゴヤ風に言うと
”ロス・カプリチョス”

気のむくままにの精神のいかにも現代的な表明にほかならない。

わたしは偶然と必然の狭間に揺れるものをそっとすくいとるように、空間を描き留めます

絡まり、ぐちゃぐちゃ、もつれて、きえる
であう、つながる、なびきながら、かさなる    ふしだらな気まぐれ

描くのではなく、触れたい

ありのままの、のびやかにだらしなく
理屈や言葉を超えたずっと奥深くまで潜り込む

森綾乃

森綾乃

1990年
大阪府生まれ
2012年
大阪芸術大学芸術学部美術学科油画専攻抽象コース 卒業
2014年
多摩美術大学大学院 博士前期課程 美術研究科油画専攻 修了

京都在住
布を重ねては描き、重ねては描き・・・ひたすら行為を繰り返すことでまだ見ぬ、ありのままの空間を追いかけています

主な展示(抜粋)
2022年
森綾乃展「ユイゆシス」(gallery Main/京都)
株式会社河合電機製作所(株式会社テクノヒーター)社内壁画制作
ART OSAKA 2022 (大阪市中央公会堂)
未生空間Ism宝塚展2022(’21’20) (宝塚市立文化芸術センターサブギャラリー/宝塚)
「blue in heaps 」森綾乃×牧田紗季  (s+arts/東京)
2021年
FM802 ROCK KIDS 802 -ochiken goes on- 大阪芸術大学Let’s pop outコーナー出演
FOLK FOLK クリエイターズワーケーション(三重県伊勢市)
2020年
作品設置 アトールテラス鴨川(京都)/翔風館(愛知)
森綾乃×松島康貴2人展「A∩B」(Lights Gallery /名古屋)
3persons Exhibition(KAZE ART PLANNING/大阪)
2019年
白を愉しむ二人-高田光治×森綾乃(あべのハルカス近鉄本店アートギャラリー/大阪)
2018年
森綾乃展「結び」(Lights Gallery/名古屋)
2017年
森綾乃展「はさぶらん」(’16'15)(ギャラリー風/大阪)
2015年
VOCA展2015 -現代美術の展望-(上野の森美術館/東京)
2014年
森綾乃展「解放される場所」(ギャルリー東京ユマニテbis/東京)
2013年
第28回ホルべイン・スカラシップ奨学生

アートフェア
国内〉 ART OSAKA (’21’18/’17/’16/’15) ART NAGOYA(’21/’20) AiPHT(’19) /AFAF(’19)
海外〉 ART FORMOSA(’19/’18) (eslite hotel/台湾) KIAF 2017(COEX/ソウル/韓国

FORM-Waves 松村咲希

FORM-Waves

松村咲希

2021年

松村咲希の絵画は、鮮やかな色面や絵具の凹凸などが重なり合い、白線で分断された絵画空間が鮮烈な画面を作り出している。松村がデジタルネイティブ世代の視覚感覚や山間部の豪雪地帯で育った身体感覚が作品に影響を与えており、画面構成に反映されている。松村の作品は、私たちの視覚感覚を揺さぶり、新たな景色を想像させる。
「FORM-Waves」の画面内には、さざ波のように複数の三角形や絵具の凹凸から構成されており、さらに大きな矢印が先を示すように描かれている。

松村咲希

松村咲希

1993年
長野県生まれ
2015年
京都造形芸術大学美術工芸学科油画コース・卒業
2017年
京都造形芸術大学大学院ペインティングコース・修了

■受賞歴
2015年
「2014 年度京都造形芸術大学卒業・修了制作展」 奨励賞 受賞
2019年
「UNKNOWN ASIA Art Exchange Osaka 2019」スポンサーDPH 賞、審査員Benny au 賞 受賞

■個展歴
2017年
「Over and over again」Sunday cafe(東京)
2018年
「SEEING THINGS」DMOARTS(大阪)
2019年
「The eyes : They see」DMOARTS(大阪)、「地と図」h.p.frace window gallery(東京)
2020年
「アート&パティスリー 松村咲希展」インターコンチネンタルホテル大阪パティスリーSTERESSED(大阪)
2021年
「Combinations」LADGALLERY(名古屋)、「松村咲希個展 ‒ see sew scene ‒ARTISTSʼ FAIR KYOTO SATELLITE 2021」
ygion(京都)、「Blue Bottle Coffee × SAKI MATSUMURA SHIBUYA - Many Faces, New Faces」ブルーボトルコーヒー渋谷Café(東京)
2022年
「Circle」LADGALLERY(名古屋)

■主なグループ展
2015年
「混沌から躍り出る星たち 2015」スパイラルガーデン(東京)
2016年
「国立台北芸術大学 × 京都造形芸術大学交流展」国立台北芸術大学(台北)
「京都造形芸術大学大学院 Pr.PROJECTS× 東京藝術大学大学院第1 研究室交流展」東京藝術大学大学(東京)
「Hongik University 70th Anniversary International Exchange Exhibition」弘益大学校現代美術館(ソウル)
「Pr.PROJECTS room Exhibition 盆子原彩 / 松村咲希」京都造形芸術大学(京都)
2017年
「ターナーアクリルガッシュビエンナーレ入選・受賞作品展」ターナーギャラリー(東京)
「ワンダーシード 2017」ワンダーサイト渋谷(東京)
「アートアワード東京丸の内」行幸地下ギャラリー(東京)
「DEP/ART kyoto 藤井大丸ショーウィンドウ」藤井大丸(京都)
2018年
「鬼頭健吾監修:セイシュンカタカタ」青春画廊千北(京都)
2019年
「ARTLOGUEgallery x wework」wework なんばスカイオ(大阪)
「DMOARTS in JR KYOTO ISETAN」JR 京都伊勢丹(京都)
2020年
「TEZUKAYAMA ギャラリー Collection 展」TEZUKAYAMA GALLERY(大阪)
「現代アートと出会う日」the blend inn ホテル(大阪)
「Weekend 展覧会 Vol.2 田中美穂・釣光穂・松村咲希」秋華洞(東京)
2021年
「Layer ~往復と集積~ 大橋麻里子 松村咲希 2人展」ZINE gallery(京都)
2022年
「NEWoMan YOKOHAMA × The Chain Museum Vo.4」 Newomen 横浜(神奈川)
「GALLERY SCENA Pre OPEN」GALLERY SCENA(東京)
千島土地コレクション展「TIDE ― 潮流(タイド)が形(フォーム)になるとき ― 」千鳥文化(大阪)
「Post Imagine」ASTER(石川)

■コレクション、コミッション等
2018年
ユニバーサルミュージックジャパン(東京)、千島土地株式会社(大阪)
2021年
DMG 森精機株式会社 伊賀事務所(伊賀)、DMG 森精機株式会社 登大路ホテル(奈良)
日産大阪× FM802 FANKY CAR PROJECT 日産KICKS ラッピングへ作品イメージの提供(大阪)、OCA TOKYO(東京)、P.G.C.D JAPAN(東京)
2022年
BLEW 株式会社(大阪)、家入一真コレクション、KANKURO UESHIMA COLLECTION

松村咲希の絵画は鮮やかな色面、絵具の強い凹凸などが寄せ集まり重なり合い、白線によって絵画空間が分断され鮮烈な画面になっている。
作品の根底には、松村がデジタルネイティブ世代でありながら、山間部の豪雪地帯で育った感覚が影響している。傾斜地の集落の景色はキュビズム絵画を探検するように移り変わり、冬には雪で覆われて景色が一変する。その感覚はレイヤー的な絵画空間とキュビズムのように複雑に切り替えられる画面構成に強く影響している。
また、幼少期からのスキー教育は山々の地形を松村に体感させた。
作品の中の盛り上げられたマテリアルはスプレーによって陰影がつけられ、地形のジオラマのようだ。山間部の地形への身体感覚と、制作探求のなかで興味を惹かれた月面画像の影が地球上よりも鮮明に感じられたという視覚体験が合わさって、新たな強い触覚的イリュージョンを生み出している。一方で、シルクスクリーンで刷られたドットも実は同様の衛星画像が粗く引き伸ばされたものだ。物質として自らの手で作り上げる絵画上の地形と対比して、存在を知っているが肉眼で確認できないイメージの象徴として使用している。
松村の時代の感覚と体感が合わさり描かれている絵画作品は私たちの視覚感覚を揺さぶり、新たな景色を想像させる。

Ligna lunares descensorium 椿昇
Photo by 木暮伸也

Ligna lunares descensorium

椿昇

ある日のこと、Lafumaのチェアに寝そべってAlejandro JodorowskyのDUNEのメイキング映像を観ている時・・。
この宇宙船はどうやらConstantin Brâncuşiがマダガスカルのアボリジニ彫刻とイノセントな交信をする過程で突如90度回転して発生したのだと思い込むようになった。
もちろんモダニズムとは何かをA面で思考する事は重要だとしても、私のイメージと衝動の源泉は声なき声の降臨によってしか起動しない。
それは取り澄ましたカンバスではなく、Luna Cognitaの制作過程で廃棄される運命だった薄っぺらいラワン材とインド製品綿布に描かれて突如として複雑な暗喩を内包することに成功したのだ。

椿昇

椿昇(NOBORU Tsubaki)

京都市立芸術大学美術専攻科修了。1989年のアゲインストネーチャーに「Fresh gasoline」を出品、展覧会のタイトルを生む。
1993年のベネチア・ビエンナーレに出品。2001年の横浜トリエンナーレでは、巨大なバッタのバルーン《インセクト・ワールド-飛蝗(バッタ)》を発表。2003年、水戸芸術館にて9.11以後の世界をテーマに「国連少年展」。
2009年、京都国立近代美術館で個展「椿昇 2004-2009:GOLD/WHITE/BLACK」を、2012年、霧島アートの森(鹿児島)にて「椿昇展“PREHISTORIC_PH”」を開催。2013年瀬戸内芸術祭「醤+坂手プロジェクト」ディレクター。
現在、森美術館理事。
https://www.kyoto-art.ac.jp/info/teacher/detail/00232

Drip color Combine -October 25,2018.#4 近藤大祐 KONDOUH TAISUKE
Photo by 平居紗季

Drip color Combine -October 25,2018.#4

近藤大祐 KONDOUH TAISUKE

2021年

「combine」シリーズは、実際に現地へ行き、その場所の記憶や感情などの断片化された情報をコラージュして表現した作品である。

近藤大祐 KONDOUH TAISUKE

近藤大祐 KONDOUH TAISUKE

【作家略歴】
1993
静岡県生まれ

学歴
2016
京都造形芸術大学 芸術学部 美術工芸学科 油画コース 卒業
2018
京都造形芸術大学 大学院 芸術専攻 ペインティング領域 修了

受賞歴
2018
「 京都造形芸術大学 大学院 修了制作展」優秀賞

個展歴
2017
「 近藤大祐 個展」GALLERY TOMO、京都
2018
「 近藤大祐 個展 -PROLOGUE-」GALLERY TOMO、京都
2019
「 近藤大祐 個展 -CHRYSALIS-」GALLERY TOMO、京都
2020
「 近藤大祐 個展 -INTERMISSION-」GALLERY TOMO、京都
2023
「 近藤大祐|TAISUKE KONDOUH anonymous collection」GALLERY TOMO、東京

グループ展
2017
「 京都造形芸術大学大学院 芸術専攻 修士2 年生作品展 SPURT 展」ギャルリ・オーブ、京都
2018
「 京都造形芸術大学 大学院 修了制作展」ギャルリ・オーブ、京都
2019
「 若き表現者のためのコレクション展 Vol.8」ギャラリー菊、大阪
「 U40 展」某プライベートミュージアム、東京
「 アルトテックOPEN GALLERY 展」アルトテックギャラリー、京都
「 常設展」COHJU Contemporary art、京都
「 学園前アートフェスタ2019」浅沼記念館、奈良
2020
「 Kyoto Art for Tomorrow 2020 - 京都府新鋭選抜展-」文化博物館、京都
2021
「 Kyoto Art for Tomorrow 2021 - 京都府新鋭選抜展-」文化博物館、京都
「 LIFE 」MU GALLERY、TERRADA ART COMPLEXⅡ、東京
2023
「ブレイク前夜展」Artglorieux GALLERY OF TOKYO、GINZA SIX、東京

アートフェア
2018
「 ART OSAKA 2018 」ホテルグランヴィア大阪、DMOARTS、大阪
「 UNKNOWN ASIA ART EXCHANGE OSAKA 2018 」ハービスホール、大阪
2019
「 ART OSAKA 2019 」ホテルグランヴィア大阪、GALLERY TOMO、DMOARTS、大阪
「 Sydney Comptemporary」Carriageworks、COHJU contemporary art、オーストラリア
2020
「 ART OSAKA WALL by APCA 」山川ビル、GALLERY TOMO、大阪
2021
「 ART FAIR TOKYO 2021 」東京国際フォーラム、GALLERY TOMO、東京
「 Art Collaboration Kyoto 2021」国立京都国際会館、GALLERY TOMO、京都
2022
「 Study:大阪関西国際芸術祭 」グランフロント大阪、GALLERY TOMO、大阪
「 D-art,ART2022 」GALLERY TOMO(大丸心斎橋店、大阪)GALLERY TOMO(大丸京都店、京都)
「 ART OSAKA 2022」大阪市中央公会堂、GALLERY TOMO、大阪
「 art KYOTO 2022」二条城、GALLERY TOMO、京都
「 Art Collaboration Kyoto 2022」国立京都国際会館、GALLERY TOMO、京都
2023
「 ART FAIR TOKYO 2023 」東京国際フォーラム、GALLERY TOMO、東京

コーポレートコレクション
2022年
株式会社MIRAI
2022年
UESHIMA COLLECTION

【作家ステートメント】
わたしは風景をテーマに絵を描いています。
作風としては注射器に絵具を積めて物質的に画面が盛り上がるように画面に説得力を持たせています。
「色彩」を重視していて、記憶や自分が体感したその場所の想いを色彩というエネルギーに変換することで、「可視化」しています。 作品においてリアリティってすごく重要な要素だと思っていて、わたしの描く風景は実在しない色彩や質感の風景だけれども、私にとってそれは「リアル」です
こうやって大げさに実際と違ったことを考えることって一見すると抽象的かもしれないですが、それは一周回ってわたしのリアルなんじゃないかと思いました。見たものや受けた衝動とかを形象化する。ただ描くのではなくて、その色の一個一個の塊として起こしていくっていうのも大事な要素です。

なので、わたしの作品は写真だと伝わりづらいですが、 生で見ると結構マチエールがハッキリとしています。
側面にも絵の具が展開されているので、角度を変えた見方も楽しめると思います。

最近の「Direction」シリーズでは作品の見方の方向を一つに決めていません。
今までは一つの方向からの景色を切り取って描き起こしてきましたが、【全方位】を描くことで、よりわたしのリアルに近づきます。また、見る人それぞれでしっくりくる景色を上下左右掛け替えて見つけてもらえたらという思いもあります。

The parts (3)  油野愛子 Aiko Yuno

The parts (3)

油野愛子 Aiko Yuno

2022年

油野愛子 Aiko Yuno

1993年大阪府生まれ。2018年京都芸術大学大学院美術専攻総合造形領域修了。2017年ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(ロンドン)短期留学。2018年関渡美術館交換派遣研究員レジデンスプログラム(台湾)に参加し、主な受賞歴に2017年CAF賞⼊選、2019年群⾺⻘年ビエンナーレ⼊選。幼年期と青年期の間に横たわるギャップ、感情をベースに、金属や樹脂、陶芸、アクリル絵具など多様な技術と素材を使用し、絵画や立体など幅広いメディアで制作を行っています。

■個展
2021
「When I'm small / 小さかったころ」小山登美夫ギャラリー、東京

■グループ展
2021
「MEET YOUR ART at Daimaru Umeda」大丸梅田店、大阪
「Contemporary Art Fair at HANKYU LUX」阪急うめだ本店、大阪
「集合/開放 2nd Anniversary BnA Alter Museum」BnA Alter Museum、京都
「からだと、その他 Body, et cetera」ANA InterContinental Tokyo、東京
「FUN LIFE with ART / MEET YOUR ART × OCEANS」RIVERSIDE CLUB、東京
「Kyoto Perspective」ANB Tokyo、東京
「ARTISTS' FAIR KYOTO」京都文化博物館 別館、京都新聞ビル 印刷工場跡、京都
2019
BnA Alter Museum、京都
「ARTISTS' FAIR KYOTO」京都文化博物館 別館、京都新聞ビル 印刷工場跡、京都
2018
「KYOTO ART LOUNGE」ホテルアンテルーム京都、京都
「アートプロジェクト高崎-都市アートの光-」高崎、群馬 
2017
「Ultra Girls Collection」ホテル アンテルーム京都、京都
「DEP / ART Kyoto」京都高島屋ショーウィンドウ展示、京都

■受賞歴
2019
群馬青年ビエンナーレ、入選
2017
CAF賞、入選
2016
ULTRA AWARD 2016 NEW ORGANICS、入選

■パブリックコレクション
BnA Alter Museum
STARBUCKS Kyoto BAL
高橋龍太郎コレクション

不可侵領域  白木香菜子

不可侵領域

白木香菜子

テーマは誰にも侵されない世界です。
私は箱のように囲われた形を『何かを守るもの』であり、さらに、囲われた時点でその中に『一つの世界が生まれる』と考えています。
この作品は、穏やかに佇む街が箱の境目越しに見えるという構造になっています。
作品を通して、誰かの大切なものがいつまでも損なわれる事なく存在し続けることを願っています。

白木香菜子

【経歴】
1997年
神奈川県生まれ
2017年
東京藝術大学美術学部 工芸科 入学
2021年
東京藝術大学美術学部 工芸科 卒業
2021年
東京藝術大学大学院 工芸科 彫金専攻 入学
2023年
東京藝術大学大学院 工芸科 彫金専攻 卒業

夢をうつすカーテン  山田桃子

夢をうつすカーテン

山田桃子

真ん中にいるのは夢想家の馬の兄弟の長男です。夢想家の馬の三兄弟は大きな柵に囲まれた庭の中に住んでいます。外は馬をたべる木に囲まれています。未来は暗いけど、彼らはこの庭を花でいっぱいにする夢を一心に描いています。

箱の中の森 山田桃子

箱の中の森

山田桃子

真ん中にいるのはガラスの生き物です。この森を守っています。

鳥の中で遊ぶ 山田桃子

鳥の中で遊ぶ

山田桃子

女の子たちは鳥の中で遊んでいます。海のような砂のようなところでお城を作ったり壊したりを、くりかえしています。

山田桃子

【経歴】
2021年
東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻 卒業
2023年
東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻版画研究領域 卒業

【展示歴】
2021年
個展@純画廊
2021年
グループ展 「版画のひきだし~その場合わたしは何をする~」@芸大アートプラザ

絵を描いていると言葉が浮かんできて、物語のようになってくることがあります。
また、絵を描いていると別の素材のイメージが浮かんできて、それが絵のイメージをさらに広げてくれたりします。作品は絵だったり立体だったりしますが、使う素材に寄り添うように作れたらいいと思います。

『 知の神 』  ミヤケ マイ

『 知の神 』

ミヤケ マイ

ふくろうという鳥は、幸運の鳥と西洋では言われています。
ローマ神話に登場する知恵、芸術、工芸、戦略を司る女神ミネルヴァ (*ギリシャ神話ではアテナとも呼ばれている、アテナはミネルヴァという女神に置き換えられ、同一視されている。)の肩に、知性の象徴としてふくろうがとまっています。
『知の神』は、こちらから物語のテーマを取り上げましたが、他にもふくろうは夜飛ぶ特殊な鳥として、古来エジプト神話では異界のコミュニケーションがとれる鳥とされ「神秘の聖霊」と言われています。また、危険を予知できる予言者としても扱われています。

日本では、古くはアイヌ神謡集という文献に登場しています。
ふくろうが幸運の鳥と言われる由縁は、夜行性で夜目が利くことで「見通しが明るい」と言われたり、首が非常に曲がる事から、開運・招福・お金に困らない・「商売繁盛」の縁起の良い象徴と言われます。

更に、言霊駄洒落が好きな日本では、福来郎=福が来る。や、不苦労=苦労しない。などの縁起の良い当て字が使われ、願を掛ける縁起物として、ふくろうのグッズを収集する方が多いことでも知られています。
また夜に目が利く、夜目が効く、から転じて「世間に明るい」という意味もあるようです。 (※企業家や経営者の方や、教育者の方でもコレクションしている方が多いのはそういうことだと思います。)

ふくろうの頭上には、アテナと関連する星座を配置しています。
その星座は、馬車を操る王の姿を表した馭者座(ぎょしゃ座)です。
美しく輝く一等星カペラには雌ヤギと言う意味があり、ぎょしゃ座の星座絵を見てみると、老人に抱かれている子ヤギの姿が描かれています。
この老人の姿は、古代ギリシャの都市アテナイの王エレクトニウスとされています。

*ギリシャ神話では、
エレクトニウスは、鍛冶の神ヘファイストスと知恵の神アテナの間に生まれました。
アテナに育てられたエレクトニウスはとても聡明で、成人すると古代都市アテナイの王となりました。
王となったエレクトニウスは、アテナイ最大の祭典パナテナイア祭を創設するなど善政をし、民衆に慕われました。
また発明好きのエレクトニウスは、車いすに似た馬車を作り出し、生まれつき不自由な足をものともせず戦場を駆け抜けたといいます。

その武勇を天上から見ていた大神ゼウスは、エレクトニウスの姿を馬車に乗って馬を操る人「ぎょしゃ座」として夜空に描いたと言われています。
ぎょしゃ座のエレクトニウスは子ヤギを抱いていますが、古代ギリシャではヤギは幸運のシンボルとされ、遺跡からはヤギを抱いた人の姿が描かれたものが多く見つかっているそうです。

このように『知の神』は、英知や星座などをモチーフにしているので悠久の時の流れを表すために、表具の軸先は貴重な「神代杉」を使っています。

*「神代杉」=神代(かみよ)の昔から、地中に埋もれ続けていた杉の木のことです。
水中・土中に埋もれて長い年月を経過した杉材は、昔、火山灰の中に埋没したものと言われています。
青黒く、木目が細かく美しいのが特徴で、伊豆半島・箱根・京都・福井・屋久島などから掘り出され、工芸品や天井板などの材料として珍重されています。

ミヤケ マイ
Photo by 木寺紀雄

ミヤケ マイ

媒体を問わない表現方法を用いて骨董・工芸・現代美術・デザイン、文芸など、既存の区分を飛び越え、 日本美術の文脈を独自の解釈と視点で伝統と革新の間を天衣無縫に往還。2008年パリ国立大学大学院に留学。主な展覧会 金沢21世紀美術館(2018)、釜山市美術館(2018)、OPAM (2018)、ICOM京都大会(2019)、さいたま国際芸術祭 (2020)、横浜県民ギャラリー(2021)大宮盆栽美術館(2021)神奈川県民ギャラリー(2022)千葉市美術館(2022)、京都菜の花(2023)その他メゾンエルメス、ポーラ美術館(箱根)水戸芸術館 現代美術ギャラリー「クオリテリオム65」、柿傳ギャラリー、黒田陶園、村越画廊、壺中居、ワコールスタディーホール、ポーラミュージアムアネックスなど個展多数
京都芸術大学教授
http://www.maimiyake.com/

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